上海十月

母べえの上海十月のレビュー・感想・評価

母べえ(2007年製作の映画)
3.0
見終わった感想は、かなり山田監督は、言いたい事がいっぱいある。そこのところ抑えて抑えて、エンタテーメントにしなければという、葛藤を感じました。(私が勝手に感じてます)地味な話なので、とこどころ挿入する、ギャグが効いてます。シャッター付き面会室が当時あったと思えませんが、「天国と地獄」のオマージュとして面白かったです。台詞回しも、小津作品のように一定にし、玄関先でのシーンがアクセントになり、懐かしの大船調を呼び起こします。浅野演じる山ちゃんは、インテリと無法松をあわせた人物、山田監督が追い続けているテーマの一つでしょう。戦争シーンが無い、戦争映画なのですが、わかりやすくするためか、山ちゃん戦死のシーンとかいれてしまい、全体の調子が崩れたのが残念です。また、ラストの母べえの死や、父べいのナレーションは、正直いらなかったし、観客のイマジネーションを信じて欲しかったと思いました。
上海十月

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