イペー

ソーシャル・ネットワークのイペーのレビュー・感想・評価

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
3.9
天才は純情で早口言葉が得意!
Facebookの創業者、マーク・ザッカーバーグの成功までの道程を描いたドラマ。

開始早々、凄い早口で話し始める登場人物たち。終始早回しの様なテンポで映画は進みます。かなりの情報量。
現実離れした会話の速さなので、苦手な方は多いかも。

脚本や構成が整っていて、ストーリー自体は実にシンプル。逆に言えばこのスピードこそ、本作で一番の仕掛けかもしれません。

天才マークはコンプレックス丸出しで、"クール"の単語に無邪気に反応してしまう、純情なオタク青年です。イケてる男子になりたいという切なる思い。それがマークのモチベーション。

ところがその天才性ゆえか、共感力に欠ける彼の言動は、敵を作り、孤独を招いていきます。得意な分野で必死に関心を得ようとするマーク。

恋人や親友にも愛想を尽かされ、それでもなお成功に拘り続けるマークの姿を滑稽と感じるか、憐れと感じるか。ラストのカチカチが印象的でした。

現役バリバリの有名人を描いていますが、言ってしまえばありがちな青春サクセスストーリーです。

超ハイテンポな展開でこちらの感情を追い越していくのが新鮮で、自分は不思議な酩酊感があって楽しかった。

主演のジェシー・アイゼンバーグは勿論、親友エドゥアルド役のアンドリュー・ガーフィールドも好演でした。台詞多いし、大変だったでしょうね。

皆様は当然、やってますよねFacebook。自分にとってはケモノが火を恐れるのと同じレベルですけどね…。怖いぜよ。
イペー

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