ぴよまろ

ソーシャル・ネットワークのぴよまろのレビュー・感想・評価

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
3.6
Facebookの創業者であり、最年少億万長者のマーク・ザッカーバーグの、大学時代からFacebook創設、そして共同創設者らとの訴訟を描いた作品。

マーク・ザッカーバーグのFacebook創設物語というよりも、彼と共同創設者であるエドゥアルト・サベリンとの友情と別れ、孤独を描いた作品でした。二人の想いと対比をえぐってくる物語で、大学時代に酔っ払いながらサイトをハッキングしたあの頃と、Facebookが成功した今とで、何が変わって何が変わっていないのかをリアルに描いた物語でした。

天才的なマークは大学の枠に留まらないのに対して、彼について行きたいが行けないエドゥアルト、そして大学の中の小さな世界にいるボート部の面々という、三者の関係性が面白いです。ボート部の訴えに対して学長がかけた言葉が、保守的ながらも意外と的を射ていたのが皮肉です。青春物語にできそうな題材を、あえてほろ苦く、登場人物たちの対比によって描写された作品でした。(それでも最後に救いがみられるのが後味悪くないですね。)

ほぼ実話とはいえ、ただの美談にせずに、実在の人物たちの想いの交錯が描かれた作品でした。
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