SNSとインセルの現代モキュメンタリー映画
実際のマーク・ザッカーバーグはこの映画みたいにそこまで女性にモテなかったわけではないらしいけど、この映画ではあえてマーク・ザッカーバーグを「性格がサイテー」だから非モテなキャラクターとして現代社会におけるインセルの危険性と、SNSの浸透を描いていると思う。
公開から14年近く経ってる今では、Facebookも廃れてるし、SNSの危険性も広く知れ渡るようになってるけど、開発当時とかはやっぱり革命的で、SNSに対する怖さもあったとは思うけどそれ以上に希望も多くあったと思う。
でもSNSの実際は、スワイプするだけで簡単に人を傷つけてしまうし、肥大化した承認欲求の成れの果てでしかない。そして、金儲けの道具。
原作読んでないから、映画とどう違うのかはよくわからないけど、そういったものを的確に面白く、スムーズに描くのはさすがフィンチャー監督だなって思う。大好き。
この画作りのとこで特に好きなところは2つあって、ひとつ目はショーン・パーカー登場のシーン。ショーン・パーカーはアメリカ西海岸にいて、ザッカーバーグたちがいるところと空気も湿度も違うから一気に映画の画面の明るさが変わる。観てて「あれ、違う映画になった」って感じるくらい違った。
画作りでこんな空気も湿度も変えられるんだってすごいなって思った。
ふたつ目は、映画ラストの後日談の文章を黒いパソコンの背景に白字で書くところ。なんてことないシーンでよく見かけそうなんだけど、これをちゃんと意識してサラッとこなしちゃうのはさすがフィンチャー監督だと思う。
我が愛すべきルーニー・マーラももちろん可愛い。
まあ元彼からSNSで友だち/フォロー申請がくるのはだるいよね。