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一人息子のnのレビュー・感想・評価

一人息子(1936年製作の映画)
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出世したり金持ちになることより人に優しくすることのほうが価値があるっていう。
資本主義的な価値観の中で上手くいってないことに傷ついていた息子に対して、外部からやってきたそれに染まっていない母親の視点を導入することで、その息子の「欠損」を回復してあげるみたいな構造。たとえば、(資本主義的なものの象徴の)西洋の映画には居眠りして興味を示さない母親と、それに戸惑うような息子の表情の対比。また、母親が息子を非難するのは、夜学の先生である「いまの地位」のことより、一貫して息子の「弱気な姿勢」であるという。

なんというかこれが一周回ってイマっぽい。(ちょうど個人的にそういうテーマの本読んでいたこともあり)
いまこういう企画があったら余裕でイケそう。みんなこういうの必要としてるんじゃないか。
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