Haruki

一人息子のHarukiのレビュー・感想・評価

一人息子(1936年製作の映画)
3.8
女手ひとつで何とか進学させた一人息子が、東京で貧しい暮らしをしていると知った母の葛藤を描く作品。

小津安二郎監督の初トーキー。

いざ上京した息子は野心も失い、貧しく場末で暮らしていた。
そんな息子の姿を見た母は、自身の思いを涙ながらに語る。

地元信州で立派な教師をしていた大久保先生も、寂れたトンカツ屋を営んでいる。

かなり切々としたストーリーで、コミカルな要素はあまりない。

コミックリリーフ的なキャラクターもいない。

ひりひりとした時代の中で作られたからか、当時の生きづらさや苦しさを強く感じる。
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