映画大好きザウルスくん

テキサスSWATの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

テキサスSWAT(1983年製作の映画)
3.2
娘を半殺しにされたテキサスレンジャーのチャック・ノリスは悪徳武器商人への復讐を誓う!後にチャックの代名詞となったテレビドラマ『炎のテキサスレンジャー』の元ネタとも言える西部劇調のポリスアクション映画です!

チャック主演作はほぼ全てがポリス系かコマンド系アクションのどちらかに分けられますが本作は前者の方で、タイトルにSWATとは入っているもののSWAT要素はゼロでした。西部劇という古典的なテーマを土台にしてはいるものの、そこで繰り広げられるアクションはポリスアクションと格闘アクションが融合されていて、後のセガールやヴァンダム世代の作品の先駆けとも言えます。この辺りがスタローンやシュワとは一味違った影響を後世に与えているように思えました🙌

チャック最初の大ヒット作であり基本的に無双キャラではあるのですが、「チャック・ノリス・ファクト」や『エクスペンダブルズ2』から連想されるレベルの完全無欠の無双おじさんというイメージはまだなく、空手と射撃を駆使して結構泥臭く闘っていた印象があります。腕に被弾した上に敵組織に捕まりリンチされ、さらに車ごと地面に埋められるというのはチャック作品の中でもトップクラスにダメージを喰らっている方ではないでしょうか?それでもビールを浴びて生き返り、車ごと地面から這い上がってきて敵を轢き殺す生命力は流石の強さでした!個人的にこの強さは『リーサル・ウェポン』1作目のメルギブと似てたかなぁ…なんて思います。

あまりにもレンジャーの上司やFBIエージェントが弱く描かれすぎていたり、明らかにスポンサーの存在を感じざるを得ないほどビールを飲みまくっていたり、ボコボコにされる割には回復が早すぎるといったB級アクション映画あるあるを随所で感じますが、ラスボスに武術の心得のあるデヴィッド・キャラダインを起用して、タイマンバトル(ここのタイマンシーンは全体的に迫力に欠けていたのが残念でした)の最後にはチャック名物の空手仕込みの飛び蹴り、通称「ジャンピング・チャック・キック」を炸裂させるなど見どころも多く、チャック史を語る上では外せない1作だったと思います🥳