Danny

コラテラルのDannyのレビュー・感想・評価

コラテラル(2004年製作の映画)
4.3
【電話しろ。】
『アクションシーンを集中して観ちゃう映画は面白い』の法則に当てはまる、私的にはかなり好みの作品。

筋書きはシンプルで、キャラや展開の掘り下げも少ない。
ファイトクラブ的などんでん返しを期待したが、大きな見せ場は特になく、あっけない。
つまらなくも取れるが、正にヴィンセントのいう諸行無常な作りに思える。

世界観がすごく整っている。
音楽と、銃声などのサウンドが効果的。
LAの夜の情景〜夜明けの画が綺麗。
ただ、基本的にはタクシー内で話が進む。
だからこそ、達観したやり取りが際立っている。

初めのアニーとマックスのタクシー内でのやり取りが魅力的で、一気に引き込まれるし
その後、マックスとヴィンセントの互いの欠点と価値観をぶつけ合う様に、この映画の魅力が詰まっている。

「電話しろ」がキーワードなってんのは面白かった。
悪役が一歩踏み出せない男にけしかけた結果、一歩踏み出した弱い男に一本取られる。
運命だったのかもしれませんね。
Danny

Danny