『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』や『シドフィールドの脚本術』でオススメされていたので見てみたら、まず冒頭の10分の秀逸さよ。
絶対みんな、主人公マックスが好きになる。
少し前に見た「恋愛小説家」では嫌なやつを好きにさせるテクニックがふんだんに詰め込まれていると書いたが、本作は良いやつをより好きになってもらうためのテクニックが最初の10分に盛り込まれている。
・道を完璧に把握していて、目的地まで何分でつけるかを正確に客に伝える
・客が指定した道が遠回りになると思うと、自分の儲けを考えず近道を教えてあげる
・客の服装だけで職業が当てられる
・宝物のモルディブの写真を客の女性に「あなたは疲れてる。あなたにこそこれは必要だ」と言ってプレゼントする
などなど、ちょっと見ただけで、超一流のタクシードライバーだとわかる。しかも超絶いいやつ。
ただね、物語的にそれが裏目に出るんですよ。
一流って一流の人をすぐに見抜くんですよね。
マックスは一流の殺し屋・ヴィンセントに利用されることに。ここから物語が始まります。
あと印象に残ったシーンは、マックスが殺し屋ヴィンセントのふりをして乗り込むシーン。ヴィンセント口癖を真似するところがいい。かっこよすぎる。
ところどころつっこみどころがあるとか言われるけど、見所のあるシーンが多数あり、楽しめました。