みとも

ブレア・ウィッチ・プロジェクトのみとものレビュー・感想・評価

-
 本作のリアリティはブレブレの映像より、「インタビューして良いですか?」という許可取りや、カメラマンの「被写界深度を間違えた」といった台詞によって裏付けられている。インタビュイーの女性が魔女伝説について話し始めると、女性が抱いている子供が怖がって女性の口を抑えて話をやめさせようとする場面は、演出か偶然か、特にリアルだった。
 ファウンドフッテージは大抵「事件の最中に撮影し続けるのは変」というツッコミが浮かぶが(それを回避するかのように口論の最中に「こんなの撮ってどうする」という台詞もある)、それより登場人物たちが2台のカメラで撮影した素材が1本の映像になっている、編集技師の介在の方に疑問がわく。
 鑑賞中「何かが映っているのではないか」という不安はあるが、現実と虚構を曖昧にするリアリティ作りよりも、あくまで劇映画の中での恐怖表現に苦心している作り手の方が普通に考えて堂々としている。
みとも

みとも