記録
おそらく再見、と言うのも前回(クソガキ)は実際に起こったことだと思い怖すぎてリタイアした記憶があるのだ、一応再挑戦ということにしておこう。
編集は乱雑だし、荒ぶるカメラが撮るものは凡そショットと呼べるようなものではないし、台詞回しも下手。そして何より音響がひどい、叫び声が一々うるさすぎるのに、環境音が聞こえにくくてバランスが悪い。
総じて映画的ではないのに関わらず、顔面を大事にしているところは映画的で面白い。結局今作を想起する時に浮かぶのはおそらくヘザー・ドナヒューのあの顔面であるから、概ねその試みは成功していると言えるんじゃないか。
じわじわ迫り来る恐怖が結構良い、しかしやはりやや緩慢であることは否定できない。それでも80分にまとめてるのが偉すぎる、この映画に90分間画面に向き合わせる力はない、これを監督本人が分かっていたのかは定かではないが…
こんな、画面で何が起こっているか分からないものを映画と呼ぶには些か不満はあるが、低予算でスマッシュヒットを飛ばせる、アイディアと手法の勝利だと思う。つまらないと一蹴してしまうこともできるが、こういうのは楽しもうとする心が大事なんだよなぁ…
POVとモキュメンタリーという悪魔的組み合わせを生み出した、モキュメンタリーホラーの走りでもある今作。ここまでボロくそに言ってきたが、革新的な作品だし、今作が昨今のホラー映画に与えた影響は少なくない。観る価値がないとの烙印を押してしまうには少し惜しい、ホラー映画におけるある種の流れを作った作品として一見の価値がある!出来は良くないけど!
2024,73本目 3/25 AmazonPrime