キヨ

ブレア・ウィッチ・プロジェクトのキヨのレビュー・感想・評価

3.2
<2014/8/25 dビデオ>
学生が魔女伝説ドキュメンタリーを撮ろうとしたら、ほんとに怖いことに巻き込まれちゃった話。
いわゆるモキュメンタリー映画の元祖的な作品で、主観視点映画が話題となるきっかけになった作品。

映画としてはホラー映画とくくらなければそれなりに面白い。アドリブができる素人を起用したとあって、森で迷ってパニクっていくシーンはすごくリアル。特に女の子の懺悔のシーン(パッケージのシーン)の顔は真に迫ってて怖かった。

今作が他のホラー映画と一線を画していたと言えるのは、やはりモキュメンタリー仕立てで、公開当初ノンフィクションのように宣伝されていたことだろう。 当時の映画としては珍しく特番テレビや本などを使ったメディアミックス的な宣伝(というより、不気味さを際立たせるため)を行って、映画のだけでは完結しない「不気味な雰囲気」を作り出したことが大きいと思う。現在では似た映画として「クローバーフィールド」が出てきたり、ネットを利用した情報制限プロモーションなど、話題作りとしては当たり前になってきた手法だけど、それを映画業界という中でかつ低予算の中行ったのは斬新だったと思う。

低予算映画の「パラノーマル・アクティビティ」と同様な、低予算ホラー映画の代名詞のように見られる本作だけど、そうではなく、「映画を中心とした、社会的な話題作りのプロジェクト」として見ると、どちらかと言えば最近の広告業界などがやろうとしていることに近いのかなと、別の面白さが見える気がしました。
キヨ

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