どこまでも悲惨。淡々と悲劇が描かれています。
アルコール依存症で育児放棄する母のもと、生まれたばかりの弟を世話する兄弟。可愛がって育てていたのに、赤ん坊の弟が突然死し、心に傷を負う2人。
大人になり離れ離れの兄と弟の暮らしぶりが描かれ、やがて二人は再会する…。
負の連鎖は止まらないんだと思わされる。
貧困は貧困を生み、なかなか這い上がれない社会の仕組みがある。
ラストに、少しだけ光のほうへ近づけたのではないかと思う。酷い人生だったとしても、兄弟の優しさと父性は本物だったのが救いだった。
この手の負の連鎖の話やダメ人間の話は多々あり食傷気味だったけど、冒頭の赤ちゃんの洗礼のシーンから、最後まで惹きつけられた。
兄役のヤコブ・セーダーグレンは「ギルティ」に出てました。ヒゲがあった方がいいかも。
評価の高い「偽りなき者」も観てみたいと思います。