けーはち

ドラゴンボール EVOLUTIONのけーはちのレビュー・感想・評価

ドラゴンボール EVOLUTION(2009年製作の映画)
2.7
追悼、鳥山明。「デビルマン」等と共に酷い実写化と評されがちな本作だが、見返してみると至って普通の出来。原作の異世界カンフーファンタジー長編漫画をコンパクトに掻い摘んでヤングアダルトにウケる類型に沿って(冴えない高校生が東洋の神秘な力でスクールカースト上位をやっつけ世界の危機を救いホットなガールフレンドまでゲットだぜヒュ~ッ☆)80分程度のポップコーン映画に無難に纏めたが、本作の制作陣が不運なのは、彼らが手がけたのが世界的バケモノコンテンツであるDBの実写化であったという点。本作を最後に映画からは退いた脚本家が数年後に謝罪の意を示しているが、無慈悲な酷評に至るも是非もなしか……現実は非情。まあ、VFXはB級感が酷いのだが、全体に原作踏襲しないものの見られない訳ではなく、特にチョウ・ユンファ=亀仙人あたり全く原作らしからぬなりにハマっていて愛嬌のある陽キャな香港映画の香りを醸し出す。