実写映画トップレベル！と言われたら、「いやいや、もっと良い映画はあります...明日、本物の“面白い実写映画”を見せてあげますよ...！」と痛い映画ヲタクを存分に発揮したくなるが、リアルタイムで原作既読の人たちは終盤のライトばりにたまげただろうなーと思うくらい意外性のある、そして説得力抜群の“トリック”にサスペンス作品の本分を見た。そしてなんと言っても藤原竜也の演技力。舞台のような大仰なアクトに感心しないシネフィルも多いが、こういった非現実的な作品にはとてもマッチすると俺は思うし、彼が小馬鹿にされがちなのは静的な演技を褒めとけば通っぽいってのもあるんじゃないですかね...がしかし作品全体には欠点も少なからずあって、前編に続き映像とカメラワークは安っぽいのと、サクラTV周りの演出はこの時代にしても古過ぎんか...と思わされるバブル感があってノイズ。
