久しぶりに溝口健二を観た。構図、床(3D)、日本、嬉しくなってにやつく。
戦前ぽさがあったな。静かで淡々と進んでいく感じ。
そして、そこに日本の伝統的な美しい風景が差し込まれる。たまらん。
長回しは控えめだったのかな?その分ドラマ性(娯楽性?)が高かった。
ただ、溝口健二の映画ってドラマ性(娯楽性?)が強すぎるとなんとなく傑作と思えない。「近松物語」しかり。なんだろうか…。
木暮実千代さんが一気に好きになってしまった。ああいった女性の役は珍しいのかな?でも、とてもハマってた。また、後半なんかは佇まいに女の業が滲み出ていて素晴らしかった。
若尾さんを観にきたファンは皆、木暮ファンになって帰っていったと思う。
ちなみに…同時上映「1964年大映スタア花の年賀状」も最高。あーいう時でも演じる皆さんでした。