お気に入り映画だけ太郎

祇園囃子のお気に入り映画だけ太郎のレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
4.8
久しぶりに溝口健二を観た。構図、床(3D)、日本、嬉しくなってにやつく。

戦前ぽさがあったな。静かで淡々と進んでいく感じ。

そして、そこに日本の伝統的な美しい風景が差し込まれる。たまらん。

長回しは控えめだったのかな?その分ドラマ性(娯楽性?)が高かった。

ただ、溝口健二の映画ってドラマ性(娯楽性?)が強すぎるとなんとなく傑作と思えない。「近松物語」しかり。なんだろうか…。


木暮実千代さんが一気に好きになってしまった。ああいった女性の役は珍しいのかな?でも、とてもハマってた。また、後半なんかは佇まいに女の業が滲み出ていて素晴らしかった。

若尾さんを観にきたファンは皆、木暮ファンになって帰っていったと思う。


ちなみに…同時上映「1964年大映スタア花の年賀状」も最高。あーいう時でも演じる皆さんでした。