宇多

祇園囃子の宇多のレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
5.0
2回目
若尾のあややがキュートすぎるけど木暮三千代も本当に綺麗だな。客を前に帯を解くシーンの悲壮感ったらない。

溝口が人生通して執心した、「女性性を売って生きざるを得ない人たちが置かれている現実の徹底追及」が明確に形になった作品かな。見辛さもあまりない

溝口作品の男は大抵みんな最悪なんだけど、本作は浪花千栄子演じる激詰め女将さんの存在も忘れてはならない。
突き放すのも女なら助けてくれるのも女、という隘路に美代春と美代栄は置かれていて、その中で育まれる女同士の絆は単純に美しいとか言えないある種の凄みを孕んでいる
ラストの2人揃って道を行くシーンでそれが頂点に達するわけで、言葉にならない感慨が込み上げてきます
宇多

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