つるばみ色の秋津凡夫

祇園囃子のつるばみ色の秋津凡夫のレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
2.8
純潔

行き過ぎた拝金主義が招く、芸能文化と基本的人権の衝突に揺れる花街の祇園を舞台に、胸を張って逆風を歩む舞妓のど根性物語と、独りで生きてきた女が守るものを得ることで、己の弱さと強さに直面する成長物語が同時に描かれます。
祇園囃子が祭りに浮かれた子供を連れてくる。
同じ世界に居ながら決して渡れない川を眺めて、誰よりも清らかで美しい花を咲かせる愛おしい良作です。