津軽系こけし

ヘル・レイザーの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

ヘル・レイザー(1987年製作の映画)
4.0
昼ドラ神話


・ホラーキャラクター「ピンヘッド」
・原作者本人による監督・脚本
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🔷引っ越しをした夫婦が奇妙な現象に見舞われて、妻が昼ドラをしたり、悪魔を召喚したりする話です😎😎


🔶円満な夫婦は、かつて夫兄が暮らしたという古家に引っ越します。その兄は今や行方が分からないのですが、実は弟嫁(ジュディ)と前に性的関係下にあって、とうの彼女も彼を想うあまり夫婦生活に満足していない😕😕

するとそこへ、死屍のような姿をした兄が現れる。彼は、元の体に戻るためと人間の血を要求してくる。彼のためにジュディは男を家に誘って殺人を繰り返します。


🔷屋根裏に間男を抱えて昼ドラの人妻みたいですが、フランクに生贄を捧げて性的欲求を満たすというのは悪魔崇拝の構図にも似る。

今作はつまり、快楽のために悪魔崇拝に陶酔する人妻という大それた昼ドラマなのである。
しかしその断罪を担うのは夫ではなく、フランクを死屍にしたゼノバイトと呼ばれる悪魔である。


🔶ゼノバイトは痛みを信奉し、痛みこそが快楽と説きながら人々に拷問をするヤバい集団です。快楽を求め続けた兄が最終的に苦痛に行き着くというのは皮肉ですね。しかしゼノバイトにとってそれが快楽というところが興味深いところ

ゼノバイトの快楽は兄にとっての苦痛である。信頼と誤解によるこの悲劇の関係は、人間関係における誤解と制約を拡大した幻想としても解釈することができる。

ゼノバイトは、人間の不条理をさらなる誤解で断罪する哲人なのである 十

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🥩まとめ🥩
ピンヘッドとか敵の造形もきみが悪くて良いですが、ジュディの不倫ドラマでの映像は特に構図がよくできていました。作家の作品という感じです。
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