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マネキンのtomie77のネタバレレビュー・内容・結末

マネキン(1987年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

マネキンの美女エミーが彼女を作った芸術家の青年ジョナサンと恋に落ちるロマンティックコメディ。マネキンのエミーはもともと古代エジプトの女性で、望まぬ結婚から逃れて冒険したいという願いを神様に叶えてもらい、古代から様々な時代、様々な国を巡って現代のアメリカに辿り着いた、という設定が壮大で面白い。ジョナサンの前でだけは人間になれるため、2人が力を合わせて美しいディスプレイを作り、落ち目の老舗百貨店をよみがえらせるサクセスストーリーも小気味良い。ディスプレイの作製がてら様々な売り場で着飾ってデートするところは夢があってわくわくした。ライバル百貨店による営業妨害から巻き起こる騒動もベタだが笑えて、恋愛要素とコメディ要素のバランスが良かったように思う。

一方でやはり80年代の映画なので、少し古めかしく感じた。友人のハリウッドがジョナサンをサポートするだけの都合の良いゲイでしかないのが気になるし、またエミーが他人にはただのマネキンにしか見えないせいでジョナサンが人形を愛する変態とされるあたりも、今ならもう少しそういう趣味に理解が得られそう。とはいえそこは昔の作品と割り切るべきだろう。完全ハッピーエンドで劇中に登場する80年代ファッションもレトロでおしゃれで、幸せな気分になれる映画なのでロマコメ好きにおすすめ。
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