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花のお江戸の無責任のmitakosamaのレビュー・感想・評価

花のお江戸の無責任(1964年製作の映画)
3.8
太閤記に続くクレイジー時代劇。
監督はシリーズ唯一の大御所・山本嘉次郎。戦記物とかの監督で戦後のエノケン映画を目論んだとのこと。
全体的には歌舞伎の助六を元にしたパロディ。
親の敵討ちで江戸に来た助六(植木等)。幡随院長兵衛(ハナ肇)の下で侠客となる。
吉原の揚巻(団令子)を取り合う髯の意休(進藤栄太郎)が仇とわかる。

これに様々なパロディが入り組む。
谷啓が白井権八になり小紫(池内淳子)を身請けしようと小銭を溜め込む。歌舞伎の「鈴ヶ森」より。
長兵衛が風呂場で槍で襲われる「湯殿の長兵衛」。
大きなお灸を見栄張って耐える、落語の「強情灸」なども。

全体的にスラップティックな笑いが多い。油を撒いて敵味方ともにツルツル滑るとか。
あとお灸のシーンでの植木等の顔芸ね。腹痛いほど笑えるわ。

ヒロイン団令子は久しぶり。和顔なので花魁がよく似合う。
犬塚・安田・桜井は長兵衛の下の侠客。石橋エータローは幇間。
他敵役に田崎潤や藤木悠・大泉晃など。

花のお江戸と銘打つだけあり華やかなセットをくんで美しい舞台のように豪華。
コレがお正月映画で同時上映に「3大怪獣地球最大の決戦」だって。どんだけ豪華だよ⁈
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