【第48回ヴェネツィア映画祭 金獅子賞】
『太陽に灼かれて』ニキータ・ミハルコフ監督作品。ヨーロッパ映画賞作品賞も受賞している。
ミハルコフはイマイチハマらない監督。『太陽に灼かれて』はどんな映画だったかほとんど覚えていない。クオリティは高いけど刺さらない。
本作は内モンゴルを舞台とし、ロシア人との交流によって揺らいでいくある一家をめぐる話。
これまたロケーション大優勝の作品。大自然のなんと美しいこと!撮影しがいがありそうだ。
タイトルのウルガとは羊をつかまえる道具の名前。そして性のメタファーという意味もあるようだ。
文明と素朴な暮らしの間で一家は揺れる。幻想シーンを上手く用いて揺れる心を描き出している。
非常に地味な作品で、前半はほとんど話が動かないが、後半のためと思えばこれはこれでアリ。やはり刺さりはしないけどいい作品だと思う。