ゆかちん

バニラ・スカイのゆかちんのレビュー・感想・評価

バニラ・スカイ(2001年製作の映画)
2.9
何ともいえない余韻。。
多分、悲劇ではあるけど前向きな終わり方なんだろうなとは思う。でも、なんか悲しかった。

これは夢か現実か…?という境目がわからない系。
話の構成が上手いなと思った。
スペイン映画のリメイクとのことで。



ニューヨークの大手出版社の株主デビッド(トム・クルーズ)は、富と美貌を享受するプレイボーイ。
自分の誕生日パーティーで親友・ブライアン(ジェイソン・リー)の恋人のソフィア(ペネロペ・クルス)に一目惚れしてしまった。しかし、それに気付いたデヴィッドのセックスフレンドであるジュリー(キャメロン・ディアス)は、嫉妬のあまり彼と共に自動車事故による無理心中を図る。
デヴィッドはなんとか一命は取り留めたものの、醜い顔になってしまい生活が激変。しかも彼の周囲で、奇妙な出来事が起こり始めるーーー。



冒頭の、ニューヨークの無人のタイムズスクエアをトム・クルーズがどこまでも彷徨っていく…てシーンが印象的。タイムズスクエアが無人て凄いなと。
このシーンはニューヨーク市の許可を得て実際にタイムズスクエアを封鎖して撮影されたという。すげー。

かかる音楽もその当時のムードを反映させてる感じも。レディオヘッドとか。あと、ポール・マッカトニーとR.E.M.が新曲を提供したとか。


どこからが夢か現実が幻か、真実はどこにあるのか…しかも、主人公はキラキラ無敵なところから事故に遭い自慢の顔も傷ついてドン底に落ちていく。
結構難しい役どころ。
それをトム・クルーズが。
アイドル俳優から脱却するために色々挑戦してたんだなぁ。

他にも、トム・クルーズ演じるデビッドのセフレのジュリー役にキャメロン・ディアス。ここでも共演してたんだ。
キャメロン・ディアスってキラキラ主人公とか、ヒロインなイメージが強かったから、こういうある意味負けた女性というのも珍しい気がした。
でも、無理心中はダメだと思うけど、なんか可哀想だよな〜。
本当は好きで本命になりたいという。
恋愛て難しい。
…いや、デビッドがただのクズ男ていうのも。
まあ、あんだけ富と美貌があれば仕方ないのか。寄っていく女性もその覚悟がないとダメなのかな、とも。
でも、デビッドについて、ある意味自業自得な気もした笑。

しかし、顔が醜くなったらやっぱ大変なんやなぁと。
それまでに関係が築かれていたら変わらないとは思うけど(デップーとヴァネッサの関係とかね)。
友達も変わらなかったし。デビッドの態度が変わったから、それにしんどくなって喧嘩してるのはあったけど。


役者陣が豪華!
精神分析医を演じるカート・ラッセルが見事な演技。
また、この作品後の作品で存在感が出てくるティモシー・スポールやティルダ・スウィントン、マイケル・シャノン、あと、ノア・テイラーが脇役を。今観たら超豪華やん。



話の構成が面白いなと。

最初の…というか、ずっとこの話の軸になる殺人容疑で逮捕された仮面の男・デヴィッドと、精神分析医マッケイブの取り調べ室での会話自体が夢という。

夢の中の夢みたいなのもあったり、夢の中に真実があったり。

あと、この話の本筋をちゃんと最後に説明されるところとか。
ただ、それもどこまでほんまなのかわからんけど。

このままずっと夢を見続けていれば自分の思い通りに幸せに暮らせていける。
でも、たとえ残酷で過酷な現実が待っていようと、夢から覚めることを選ぶデビッド。

人間ってそうなのかな〜。
あの後どうなったのかなー。
てか、これも全部夢でしたってなったりしないのかなー。
…みたいに、色々想像しちゃう終わり方でした。

全体的にフワフワした浮遊感があるのとか、退廃的な雰囲気とか、作品全体のムードも良かった。



ペネロペ・クルス綺麗〜。
透明感って感じ。
口が大きい?キャメロンといい、口が大きい人が流行やったのかな。
この後、トム・クルーズと付き合ってたとか?
でも、最終、長年の友人だったスペイン人俳優のハビエル・バルデムと結婚ていうのをみて、なんかしっくりきた。
知らなかったし、別の作品で2人を知ったけど、夫婦になる人たちって、やっぱしっくりくるのかな。
ゆかちん

ゆかちん