喜連川風連

丑三つの村の喜連川風連のレビュー・感想・評価

丑三つの村(1983年製作の映画)
3.5
八つ墓村=津山事件×夏八木勲!
人を嬲り殺し、酒飲んで、口からこぼしながら、ニタニタ笑う。

閉鎖的で陰気な日本社会の暗部。
「村八分」
八つ墓村より、史実に近い。

コロナ禍における日本の同調圧力と村八分が可視化される中、他人事とは思えない。

顔のアップショットの連続と繰り返されるシンセサイザーの旋律がチープだが、色味・美術のレベルがとても高い。

真っ赤に燃える夕陽と彼の殺意がクロスオーバーするシーンが好き。

藁葺きの家々や蒸気機関車、当時の大阪の電車まで手配したのだろうか?

鶏を絞める描写とヤギの乳を直接口に入れるシーンGOOD。調度品のひとつひとつに生活を感じる。

エロスとは肉感と背徳感だ!
現代のグラビアアイドルはやたら写真を修正したがるし、痩せたがるが、何もわかってない。

田中美佐子の純情派から五月みどりの熟女までの情事を描いたと思いきや、血みどろの惨殺劇。

テレビでは決して放映できないフルスイングの一撃!
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