わせ

丑三つの村のわせのレビュー・感想・評価

丑三つの村(1983年製作の映画)
4.0
津山三十人殺しを題材にした映画と知りながら観たので、夜這いや主人公が村八分にされる場面が少々長いなと感じたけれど、その動機となる部分を丁寧に描くことで終盤30分の大殺戮が只只惨いだけの場面にならなかったことを観賞後に実感。寧ろ事件前の少年の鬱憤が溜まってゆく迄が肝であるのだ。これは事件を取り扱った映画ではなく、如何にして事件が起こってしまったのか、少年は何を思って刀を、銃を振り回したのか、その理由に焦点を当てた作品だった。注目されがちな終盤だけでなく、目を惹くショットが作中に沢山あったのでこのポスターに躊躇せず多くのひとに観て欲しい!咳で血に染った湯を継男とやすよのふたりが頭からかける場面とか、犯行を企むまでの場面とか、見物です。
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