愛情の瞬間のUのレビュー・感想・評価

2020.1.31 DVD #8

ジャック・ベッケル映画のお馴染みの俳優たち（Daniel Gelin, Yette Lucas, Émile Genevoisなど）が多数出演していたし、物語の最初と最後に配される、アパルトマンの窓からパリの実景（シテ島）を捉えるロベール・ルフェーヴルのカメラもよかった（彼もまたベッケルのいくつかの作品も担当している）。
とはいえ、ほとんど単線的に進むベッケル映画とは異なって、『愛情の瞬間』の語りは回想がメインとなる（『日は昇る』の〈詩的レアリスム〉の系譜）。