アギゴン

扉をたたく人のアギゴンのネタバレレビュー・内容・結末

扉をたたく人(2007年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

(ちょっと、あらすじネタバレ)


9.11後のアメリカ。移民問題を抱えるアメリカ。

妻に先立たれ、息子も独立し、同じ毎日を只只繰り返して、1人暮らしていた大学教授のウォルターは、学会の発表をする為にニューヨークに向かった。友人に管理を任せている別宅のアパートへ行くと、そこには見知らぬ移民の男女が暮らしていた。
管理していた友人が無断で、しかも彼らを騙し間借りさせていたことを知り、慌てて立ち去ろうのする2人をウォルターは呼び止め、仕方なく暫く2人に部屋を貸すことに…。
シリア出身の青年タレクはジャンべ”というアフリカ発祥の太鼓の奏者であり、セネガル系の女性ゼイナブは独創的なデザインのアクセサリーを作っているアーチスト。ぎこちない3人の共同生活が始まる。ある日ウォルターは人懐っこいタレクにジャンベのストリートセッションに誘われ、初めて味わう音楽の楽しさに感動し、気がつくと夢中になってジャンベを叩いていた。セッションの帰り、ウォルターとタルクは地下鉄に乗って帰ろうとした時に、タルクは地下鉄無賃乗車を疑われてしまう。タルクの無実の訴えも聞く耳持たない警察に突然逮捕され、身の上を調べあげられ不法滞在の身を暴かれてしまった。
逮捕され連行されたタルクを何とかして釈放させようと、懸命に奔走するウォルターだったが…。


(感想)
この作品は移民問題に加え、911テロ後の緊張したアメリカの実情を描いたものでした。
移民の青年の不当な逮捕に、必死にアメリカ政府に訴えかけ扉を叩くも、その扉を開くことは出来なかった。ウォルターの虚しい気持ちがラストシーンに込められているようでした。
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