LalaーMukuーMerry

ロンゲスト・ヤードのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ロンゲスト・ヤード(1974年製作の映画)
3.5
舞台はアメリカ・テキサスの刑務所、主人公ポール(=バート・レイノルズ)はそこに入ってきた新人受刑者、元アメフトの名クォーターバック。メンバーを集め囚人チームをつくって練習開始、目的は日頃ひどい目に遭わされている看守達のチームをギャフンといわせること。
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憎たらしい相手をギャフンと言わせたい。誰でも持つ密かな願望を叶えてくれて溜飲が下がるのが映画の魅力でもある。格闘技のように激しく個々がぶつかり合うスポーツ競技では、ちょっとした暴力も試合の中では隠れてしまいやすいし、そこがご愛敬というノリのコメディタッチでゲームが始まるも、試合の流れには大きな起伏があって、嫌な感じの刑務所長の脅しに屈しそうになるポール。しかし第4クォータで、彼は迷いを吹っ切り、正々堂々と痛快なラストに…。スポーツもの特有の試合後の高揚感が心地よい。
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だが見る時期が悪かった。日大アメフト部の悪質なタックル映像がニュースで何度も放送されて、日本中を騒がせている真っ最中だ。ズルい反則行為は、スポーツマン・シップにもとる。こんなんで面白かったと満足しているようでは、人としてどうなの?と、ちょっと微妙な雰囲気で見終わった私。(映画にも、あんなに危険なタックルはなかったです)