うにたべたい

月光仮面 怪獣コングのうにたべたいのレビュー・感想・評価

月光仮面 怪獣コング(1959年製作の映画)
4.0
劇場版・月光仮面 4作目。
テレビ版の"マンモス・コング編"の劇場版。
テレビ版ではキング・コングサイズだったマンモス・コングが人間大の大きさに変更されるなど、設定周りが大きく変更されていて、単純なテレビ版の焼き回しではなく、刷新されている様子です。

テレビ版は未視聴なのですが、テレビ版のマンモスコングは、名前の通り巨大なモンスターで、怪獣特撮のような映像になっているそうです。
劇場版の怪獣コングは、正直"コング"感は全くない、顔面奇形で怪力を持つ怪人という出で立ちです。
大きさも成人男性サイズなので、本作は怪獣特撮という感じは無いのは残念なポイントです。
巨大な怪物・マンモスコングvs月光仮面の戦いはそのうち見てみたいと思います。
怪獣コングは鉄の檻を素手でへし曲げる怪力を持ち、銃撃・爆撃が効かない、出で立ち奇怪な怪物として登場します。
過去2作の悪役(どくろ仮面、サタンの爪)に比べると、見た目だけではない、敵の怪人という感じがありますね。
ただ、怪獣コングと月光仮面が直接拳を交えて戦い、勝利するようなシーンは無いです。
怪獣コングの意外な正体は終盤に明かされます。
過去作同様、特撮ヒーローというよりも、奇妙な事件に立ち向かう冒険もの、探偵ものという印象があります。

ストーリーは嵐の夜、ラジオから凶悪な死刑囚が脱獄したというニュースが流れたのと時を同じくして、祝探偵事務所に松田警部より、原子抗素体の権威である山脇博士が攫われたという電話がかかってくる。
警部の待つ研究所に向かった祝十郎一行は、そこで"怪獣コング"の名前が書かれた警告文を発見する。
怪獣コングとは何者なのか、何を企んでいるのか、という内容です。

怪獣コングを操り日本の頭脳と呼ばれる重要人物の命を狙い、国家転覆を謀る国際暗殺団という組織が相手。
祝十郎が敵に捕まってピンチに陥ったり、新型爆弾により大勢の人の命が危機に晒されるなど、展開はテンポよく、非常に面白かったです。
私的には今まで見た中で1番良かったと思います。
作中、月光仮面が敵戦闘員と徒手空拳で戦うシーンがあるのも良かった。
アクションはあるけど銃を使わない戦闘は過去なかった気がするので、特撮ヒーローらしい一幕が見れました。
やはり特撮ヒーローは強くないと燃えないですね。