この年のジム・ブロードベントは凄かった。
（ムーラン・ルージュ）と（アイリス）に
出演し、アカデミー助演男優賞を受賞した。
この作品で優しい旦那さんジョンを演じた
のと同じ俳優が、（ザ・ショー・マスト・
ゴー・オン）を高らかに歌うあげるなんて、
信じられない。俳優って凄いなって思う。
WOWOWでやっていた何度目かの
（スカイフォール）を観ていて、
ジュディ・デンチならこの作品も
昔、観たよなと。
もう、あれね。
（何を観たか）ではなくて、
（何を憶えているか）なんだよね。
はぁーーーーーーーーー。やれやれ。
イギリスに実在した女流作家と
その旦那さんのお話。若きの日の作家を
ケイト・ウィンスレットが、
年老いてからは、ジュディ・デンチが
演じている。そして生涯をわたって
奔放過ぎる彼女に振り回されるジョンを
ジム・ブロードベントが演じている。
（若いときは、ヒュー・ボネヴィルが）
四角い顔、まん丸眼鏡、クリクリした瞳、
寂しくなった髪、あぁ、いかにもいい人。
絶対、いい人。
何故こんな自由過ぎるケイト、いや、
アイリスを好きになってしまったのか。
若き日のアイリスは、けっこう酷い。
ジョン、可哀想。でも好きで好きでしょうがない。
晩年、アイリスに病魔が襲う。
やっぱりジョン、可哀想。
（あの映画に似ている）と言う人もいる
けど、作品としてはこちらの方が先。
誰かと一緒に生きるって、大変。
昔、妻に『神父さんが言う、健やかなる
ときも、病めるときも〜ってやつ、
「やってみないとわかりません！」って
答えたら、怒られるかな〜？』と言った
ことがある。なんせ初めてのことなんでって。
夫婦って不思議。みんな工夫しながら。
僕ら夫婦は、喧嘩をしたことがない。
それは仲がいいってより、たぶん、
（お互い喧嘩の仕方が）わからない
からだと思う。似た者同士。
いろんな夫婦と友達だけど、
一つとして同じ夫婦のカタチがないよね。
3人のアカデミー受賞者が織りなす
夫婦の物語。
じっくりね、俳優たちを観る映画。アイリス。
