ゴマ

大アマゾンの半魚人のゴマのレビュー・感想・評価

大アマゾンの半魚人(1954年製作の映画)
4.0
先日観たギレルモデルトロ監督の「シェイプオブウォーター」に多大な影響を与えた作品というのをギレルモンデルトロ監督のインタビューや映画評論家の町山智浩さんの解説により興味を持ち鑑賞。この作品が公開された1954年には同じ怪獣というジャンルでの大傑作映画、本多猪四郎監督の「ゴジラ」が公開されていて後の怪獣映画に多大な影響を与えた二作品が同じ年に公開されたというのは偶然ではない何か意味のある関連性を考えてしまう。またこの作品は「シェイプオブウォーター」だけでなく、スティーブンスピルバーグ監督の傑作パニック映画「ジョーズ」にも水中からの半魚人の目線のカットなどはジョーズにおけるサメの水中からの目線にモロに影響を与えているだろう。
水中撮影の技術も素晴らしく、ヒロインの女性が川で泳いでいるところを半魚人が下から付かず離れずの距離で泳ぐ場面はなんとも幻想的である。素晴らしいと言えばヒロインを演じるジュリーアダムスのスラリと伸びた美脚とそのプロポーション、作品中で頻繁に彼女はその見事な脚を見せてくれるのだが、その見事な美脚は半魚人をも魅了する。DVDの解説で、ジュリーアダムスへのインタビューによると作品中で彼女が着る水着は市販品ではないらしく、映画用に特別に作られた水着で身体をキュッと締め付けて胸やお尻を強調するらしく撮影の時はその水着を着るのが大変だったらしい。
恐怖映画、怪獣映画の体裁を取っているが半魚人の人間の女性への恋を描いている作品でもあると思う。その悲しい結末が後のギレルモデルトロ監督が「シェイプオブウォーター」を製作に至る動機ともなったと言われている。傑作!
ゴマ

ゴマ