ヘイズコードがまだ効力なかった頃とはいえ全体的にお色気がすごい。
ワーナーのドル箱ミュージカル映画シリーズってイメージだけど、
一応原作の舞台もあるらしい。
OPのWe're in the Moneyから奇抜な衣装でバークリー節炸裂してる。
でもこの映画はなんといってもPettin' in the Parkでしょ。
ひたすら楽しい。ちょうどいいお色気具合。
女缶詰、世にも奇妙な物語かよ。
シーンアイデアがリッチでもはやおもちゃ箱。
The Shadow Waltz。
幻想的な光るバイオリン、今まで見てきた白黒映画のなかでもトップクラスでイケてるな。
バークリーショットとも音楽とも相性がいい。
衣装もすごく音楽とセットにあっててシンプルにセンスが良い。
バークリーの良さが出てるな。
構図も良いし。
Remember My Forgotten Man
ちょっと「夢のバレエ」っぽいシーン一瞬入ってて先駆的だ。
30年代初頭にしてちょっとフィルムノワールなセンス。
Wikipediaに「ドイツ表現主義の影響が見受けられる」って書いてあるけど、キアロスクーロばちばちだし、
普通にやってることフィルム・ノワールなんよ。
先駆的だな。
からの唐突な軍隊。
これはもう『いだてん』の学徒出陣なんよ
ひもじい配給制に血だらけの兵隊。
40年代のミュージカル映画と比べると普通にめちゃくちゃ厭戦的な描写。
「私たちは見捨てられた」って軍隊が歌うのは30年代特有かもしれない。
(いやでもそのあたり含めてもフィルムノワールなんよ)
ストーリーは、
大恐慌でお金がなくてレヴューができなくて困ってるショーガールと劇作家。そこに現れたイケメン天才作曲家がなんとお金を工面してくれる。
いったい彼はなにものなんでしょうか。
と言う話。
退屈しない程度には筋はあるにはあるし、頭を使わなくていい程度には空っぽなのですごく良い。