「やっとるか」「やっとるよ」
「がんばれよ」「よーしきた」
健康道場(結核療養所)で使われているこの言葉、あだ名で呼び合う文化、とても心地よく感じました。そして、やまやまよ~♪やまやまよ~♪の「オルレアンの少女」は最高ですね!ハマりました。
患者と看護婦の距離が驚くほど近いですね!
布団部屋で...と言う発想も、古臭くていい感じです。
この作品の神髄は?
「新しい男」を目指す“ひばり”でしたが、どんな男が新しいのかを模索しながらだったので、目標がはっきりしていなかったんだと思います。
恋に対しても素直になれず、看護婦の“竹さん”を“つくし”に取られてしまいます。恋愛に関しては“つくし”こそが「新しい男」と言えますね。
きっと恋愛は、素直な気持ちで、積極的な姿勢を保ちつつ、決定打は最適なタイミングを逃さずに!だと思います。
ただ“ひばり”から後悔の念を感じ取れない所、“竹さん”が幸せそうに見えない所など、この作品にはもっと隠された何かがあるのかもしれません。
看護婦の“マア坊”や、他の結核患者たち、みんないい味出していました。恋愛という観点で観ていると、彼らが結核患者と言うことを忘れてしまいます。
きっと観る人によって、だいぶ感じ方が違う作品なのではないでしょうか。