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胸より胸にのdoiのレビュー・感想・評価

胸より胸に(1955年製作の映画)
4.5
映画史上でも指折りの無自覚男・冨田浩太郎があまりにも強烈で笑いっぱなしだったが、大木実にしても下元勉にしても同じことなのは、水戸光子が「シズちゃんよりも好きな人がいるでしょ?自分よ」と指摘する(男たちはお互いの傷を舐め合うので忙しいうえに、酔っ払っているのでまともに取り合わないが、シラフであっても聞く耳を持つ可能性は薄い)通りで、稲子がことごとく男に恵まれずに文字通り最期の最期まで不運を背負いこんだ主な要因としては、安直に「ゴミ溜めみたいな場所」で働いていたからとも、少し引いて考えて、そういう仕事をしているわりにもともとはお人好しというか、悪い意味で世間ズレしてなかったからとも考えられそうなものの、まあだいたいどこに行っても男は似たり寄ったりの無自覚なのが多いので、総合的に考えればただ単に運が悪かっただけかもしれないと全て投げ出して考えるのが妥当のような気もする。こんなことを書くとフェミニストぶってと思われそうだが僕は短絡的にはフェミニストは嫌いで、フェミニストの男はさらに嫌いで、名画座で扇子を使う男も嫌いだが、腰を絞ったワンピースがナプキンリングに身を通したようにも見える久我ちゃんのウエストはしかし細い。
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