シネラー

スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 特別篇のシネラーのレビュー・感想・評価

4.0
旧三部作(オリジナル・トリロジー)
の最終作、
ルークとベイダーの決着を描いた
感動作である。
個人的には前作"EP5帝国の逆襲"
よりも好きな完結編である。

物語としては、
序盤がハン・ソロの救出、
中盤がエンドアへの潜入、
終盤が全面対決となっている。
どの部分もテンポ良くコミカルに
物語が進行する為、
展開に飽きる事がなかった。
そして、全編通して描かれるのは
ルークの成長である。
実の父親を救おうとするルークが、
暗黒面に引き込まれそうになりつつも、ギリギリのところで踏みとどまり、
皇帝に対して
「僕はジェダイだ。
かつて父がそうだったように。」
と宣言する場面は、
EP4から彼の成長を見守ってきた
ファンからすれば、最高の名場面だ。
そこからのエンディングの流れは、
華やかさと悲しさが入り交じる
素晴らしいエピローグだ。

只、物語自体はご都合感が強く、
人物描写も不足していると思った。
ヨーダの死やルークとレイアの関係
は唐突感を否めない要素である。
イウォークとの交流は面白味もあって
嫌いではないが、
ストームトルーパーが彼らに敗れる
のは滑稽過ぎると思った。
皇帝の策略は慢心も良いところで、
その呆気ない結末にも不満が残る。

不満点も長く綴ってしまったが、
個人的に好きな要素が
その不満点を上回っているので
全体的には満足いく完結編である。
ルークとアナキンの
悲しくも救われる結末は感動的で、
長い戦いの綺麗な幕切れと言える。
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