takanoひねもすのたり

地獄門のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

地獄門(1953年製作の映画)
3.2
日本初フルカラー(イーストマンカラー)作品だけど配信にあったモノクロ版で鑑賞

古典が題材の菊池寛の戯曲『袈裟の良人』が原作

御所が焼き討ちをうけ、上皇と御妹・上西門院を救うために囮を立てる
その囮になった袈裟(京マチ子)と彼女を護衛した武者の盛遠(長谷川一夫)
この時に彼女に心を奪われた盛遠は後日、彼女を娶ろうとするが、既に御所の侍・渡辺渡の妻だった、諦めきれない盛遠はどうしても手に入れようと画策する……


夫と不満なく幸福そうな袈裟に完全に横入りで「俺の心の内を理解しろ」と迫る遠盛、困り果て追い詰められた袈裟は言う
「夫を殺してくれ」 

これは烈婦の話
『貞女は二夫にまみえず(再婚しない)』ではなく『忠臣は二君に仕えず(リクルートがあっても他者に靡かない)』が彼女の行動に即してる

カラーで観てこそな作品ぽかった

監督は衣笠貞之助、大映に移籍してヒット作を連発し重役監督になる直前の頃の作品
カラーじゃなかったので若干スコア低め