マッサージ屋2号店

地獄門のマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

地獄門(1953年製作の映画)
3.0
1160年、平清盛(千田是也)が厳島詣での為に京に不在時に起きた“平治の乱”。
上皇らを護る為に袈裟(京マチ子)を身代わりに京から脱出させた。
その際に袈裟を護った武者の盛遠(長谷川一夫)は彼女に惚れてしまい、後に平氏が源氏に勝利した際に平清盛に褒美で袈裟が欲しいと申し出る。
だが袈裟は侍の渡辺渡(山形勲)の妻だった。
それでも盛遠は袈裟が諦めきれず・・・。

第7回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。

イーストマンカラー(コダック社)初のカラー作品とやらで、かなり“色”にこだわった事が分かります。
序盤の厳島神社でのシーンはまさに絢爛。
戦での流血も“カラー作品”ということで気合いが入ってます。

ストーリー自体は恋に狂った男の物語です。
それを煽る平清盛も相当悪い(笑)
敢えて盛遠に袈裟と出会わせるように仕掛けるのは彼にとっての遊びみたいなものだろうか?!
煽るだけ煽って後は知らん!って(笑)
結局それがとんでもない悲劇を招くわけだが…。
あのラストは本当に誰も得をしない、虚しい話です。

しかし京マチ子は『雨月物語』のインパクトが強過ぎて、コレも綺麗というより怖いという感じにしか見られませんでした(笑)