Monisan

長屋紳士録のMonisanのレビュー・感想・評価

長屋紳士録(1947年製作の映画)
4.1
観た。

1947年製作か。
終戦から2年でこんなほっこりとした暖かいドラマが作られたんだというのが驚き。

また当時の茅ヶ崎の風景が観られたのも感慨深い。草がぽやぽや生えてる砂浜の雰囲気とか、防砂の柵とか。そのままだなぁ。灯台の無い江ノ島も見えてたかな。

とにかく口も人相も悪いおばちゃんの所に預けられた迷子。おねしょを怒られて団扇で乾かしてる絵も面白い。その子役の名前が青木放屁って…。またオナラか。

いなくなってから急に母性に気づくおばちゃん。戻ってからは急に溺愛したタイミングで、きちんとしたお父ちゃん登場。子どもはあっさり連れて帰られる。
なんだろうな、このおばちゃんの気持ち共感したいんだけど、なんか素直に可哀想と思わせてくれない、飯田蝶子のパンチの強さ。不思議な感情が心地良い。

最後は戦争孤児と西郷どんの像。

笠智衆の、のぞきカラクリの唄は見事。こういう文化ってどこかで継承されてるのかな。茶碗を叩く良いリズムも好き。奥で息子もリズムとっているのも良かった。

小津安二郎、脚本・監督
Monisan

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