浅野公喜

フィル・コリンズin バスターの浅野公喜のレビュー・感想・評価

2.9
60年代に実在した列車強盗の一人、バスター・エドワーズを歌って叩けるキューピーヘアのポップスターでリリー・コリンズの父親としても知られる(?)ジェネシスのフィル・コリンズが演じた作品。今作と同じ80年代なら「カリブの熱い夜」、90年代以降なら「ターザン」や「ブラザー・ベア」等の主題歌を歌ってきたフィルですが、これが初主演作で当然の如く主題歌も担当。

大金を盗んで妻子と共にメキシコはアカプルコへ逃避行、しかし現地での生活に慣れない妻は娘と共にイギリスへ帰り、フィルもその後を追い・・というのが大まかな流れで、その予定調和な展開、警察等に追われるスリルも無ければコメディやドラマとしても中途半端で、ネット上にも日本語のレビューが殆どないのもなんとなく納得の出来でした。しかしちょっと間の抜けた感じの泥棒役はフィルの雰囲気と合っており、彼の曲は勿論60年代当時のヒット曲等もふんだんに使われた作風はミュージックビデオの感覚で観るならそこそこ楽しめるかもしれません。

今作のサントラにはフィルの「A Groovy Kind Of Love (恋はごきげん)」と「Two Hearts」という全米1位獲得曲が2つも有り、映画の知名度と評価の低さに対し曲は大ヒットというイメージからダイアナ・ロスとライオネル・リッチーの「エンドレス・ラブ」(映画も同名)を思い出しました。
浅野公喜

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