思いがけず良い映画に出会うと嬉しくなりますね、この映画もその一つです。
船が真っ逆さまに転覆してしまうというパニック映画でした。独特の持論をもった牧師フランクをジーン・ハックマンが好演しています。天は自ら助くる者を助くという思想の強化版でしょうか。冒頭の説教シーンではこれから起こるパニックを予感させられます。全ての人を救いたいと願う彼の心とは裏腹に自ら頭を使って考えようとしない人達や行動しない人達が死の淵に落とされ彼はその都度苦悩する事になります。市警の警部補ロゴに対してだけは言い方がキツイのは笑えましたが早々に彼の性格を見抜いていたのかもしれませんね。
水が迫ってくる描写でたった一度の選択ミスで命取りになる怖さや天地逆の大掛かりなセットも見応えありました。登場人物はしっかりキャラが立ってて応援したくなるのも原作がしっかりしているからなのでしょうね。ローゼン婦人が意を決して救出に向かうシーンや自らの命と引き換えに神に問うフランクのシーンは涙モノです。
果たして彼らは無事脱出できたのでしょうか、古い映画ですがお勧めです。
