出来の悪い後輩や弟分を持つとアニキ分は苦労しやすね。。という流れの大映ヤクザ映画ですが、実はこの１、２年前に大映の大負債が発覚。
永田ラッパと呼ばれた大映永田社長もさすがに大口ばかりは叩けなくなり、東宝からヤクザ映画の脚本家を招き、雷蔵を主役に起死回生の１本を！、、、と、そう事は上手く運ばないんですね。
撮影始まるまで雷蔵は、ある理由から役の拝命を固辞し続けながら、皮肉にも彼の遺作となってしまいました。
出来の悪くなった配給会社に所属してたら、最期まで苦労しやしたね、雷蔵さん。
雪降る中での近衛十四郎との血闘。日本映画史上にひときわ大きく耀きを放ち続ける市川雷蔵の、まさに死力を尽くした名演です。
