しょっぱなから緊張感が張り詰め、争いの火種がバチバチとはじけているひなびた南国の町。
長いものにはまかれよ式の周辺住民の中で唯一道義をゆずらなかったサカグチは留置所に拘束された。
旧友である彼の釈放を求めにやってきたシンドウ(藤竜也)は、チンピラどもの妨害を物ともせず異議申し立てをしていく。
彼の姿を見つめる残された女と子供たち。
まつろわぬ者たちの共闘と反発。
ラストちかくサカグチとシンドウの真意が明らかになり、女(倍賞美津子)の苦悩も如実に訴えかけてくる。
濃い闇の中に光る頬、水気をたたえた白目、血に濡れた肌。色気を感じる。
藤竜也の声も原田芳雄の口調も、耳触りサイコウ。藤竜也と原田芳雄の暗闇で拳で語り合うシークエンスも最高。
重い暴力のシークエンスをはさみながら、ゆっくりと進むストーリー。
崔洋一はなんとなく外国風のシャレた雰囲気ある。好きだな。
とにかく藤竜也のギラギラした色気に酔いしれた。最高にカッコイイ!ラストも超クールです。