YLxx

鳥のYLxxのレビュー・感想・評価

(1963年製作の映画)
4.1
日常生活に潜む恐怖、捕食者と非捕食者、都市部と田舎町、
ヒッチコック作品群の中でも特に評価が高い本作。序盤の店舗での会話からボデガへ向かう流れは非常にテンポが良く、ヒッチコック故後半へ繋がる重要なパーツとして映像に引き付けられる。動物パニック元祖なのにも関わらず確かな手腕によって極上のスリラーとして楽しむことが簡単にできる一方。人と鳥、愛と憎愛など様々なギミックが絡み合う物語はただのスリラーものでは終わらせない面白さもある。
とは言っても米国ではベトナム戦争やケネディ暗殺。50,60年代にかけ大都市化していくサンフランシスコ市民の思想から作り出される物語は当時を生きた人しか完全に理解できないものではと感じた。
60年前の作品で大量の鳥をどう撮ったのかが見ていても分からなかったのでかなり気になる。

ボデガの郵便局当たりの男の目線が不気味で怖い
人間⇔鳥だけではなく男⇔女も同じということだろうか