たけちゃん

鳥のたけちゃんのレビュー・感想・評価

(1963年製作の映画)
4.5
鳥は襲いません。美しい存在です……


アルフレッド・ヒッチコック監督 1963年製作
主演ティッピ・ヘドレン


シリーズ「ヒッチコック作品巡りの旅」
第9弾は「鳥」です⊂( ・ө・ )⊃
これは生物パニックホラーの先駆けで、なおかつ傑作ですね!
もう、めちゃめちゃ面白い( •̀ω•́ )و✧

このストーリーはすごいよね。
前半と後半で全く違う映画のようです。
今回、「ヒッチコック作品巡りの旅」として鑑賞を続けていますが、ここまで観た中では「鳥」が一番好きかも。再鑑賞して良かった( ˘ ˘ )ウンウン


ヒッチコックはいつもオープニングにこだわるけど、今作のタイトルロール、本当に好きだわぁ。
鳥が上下左右と飛び交う中で、刻まれるというか、ついばまれるような感じで変わっていく。
"Hitchcock"から"The Birds"へ変わるとこなんか、すごく良いよね( ˘ ˘ )ウンウン

前作の「サイコ」はモノクロでしたが、今作はカラーで、でも鳥は全体的に黒い。そこだけモノクロかと思ったけど、そうではなかったな。白いカモメもいるけど、特に、黒のカラスね。画面にアップで迫る鳥。これは恐怖でしかない( ˘ ˘ )ウンウン

あと、この映画、なんと劇伴がありません。
終始聴こえるのは鳥のさえずりばかり。
それが緊張感と同時に、そわそわ感を誘うんだよね~。なんか、落ち着かないの。
で、後半のキーキーは、そりゃ恐ろしい😱

ほかは車のエンジン音とタイヤの軋む音。
波の音、風の音。
そう、自然の音ばかり。
どこにでもある音だよね。
それがこうも恐ろしく感じるとは!
音の使い方って、当たり前だけど重要。
使うシチュエーションって、すごい大切。


1963年の作品なので、特撮は褒められないけど、それを補ってあまりある脚本の面白さよね。
最初はメラニーとミッチの恋愛ものかと思う流れなのに、話のところどころで鳥が出てくる。
それはストーリー上の不協和音とでも言うべき演出よね。ん?鳥?って感じで視界に入る。
さらに加わる元カノ、今カノ、姑という構図。
実に面白い。
どんどんエスカレートする。
溢れかえる鳥の群れ。
そして、とうとう……。



主演のメラニー・ダニエルズを演じるティッピ・ヘドレンは綺麗でしたね~。
まさにヒッチコック・ブロンドね。
でも、この方、ヒッチコックのセクハラに苦しんで、後にヒッチコックとは袂を分かつんだよね‪٩(×_×)۶‬
ヒッチ、今なら大問題よ!

でも、知らなかったなぁ。
メラニー・グリフィスって、彼女の娘なんですね。
で、ダコタ・ジョンソンが孫( ¯−¯ )フッ
しかもお母さんが1番綺麗( ˘ ˘ )ウンウン






この後はちょっぴりネタバレですが……

あの、だんだん鳥が増えていく描写はトラウマものね。
ここだけは目に焼き付いて、忘れないもんね。
学校のジャングルジムに少しずつ止まる鳥。
振り向くたんびに増えていく。
この演出は、本当にすごい。
お手本のよう。

そして、後半はひたすらホラーですわ。
堰を切ったように流れ込む鳥の群れ。
ドアが少しずつ壊れていく描写。
部屋いっぱい、画面いっぱいに鳥。

そして、ラスト。
このオープンエンドのラストに驚き。
何も解決していない。
それが凄いんだよね!
耳に残る鳥の鳴き声。
素晴らしいです( ̄^ ̄ゞ
もし、観たことない!なんて方がいたら……
今すぐ観てください!
ヒッチコックの最高傑作は「鳥」かも( ˘ ˘ )ウンウン





【おまけ:ヒッチコックを探せ!】
今回はきっと分かりやすいよ。
オープニングすぐです。
メラニーとすれ違うので、見逃さないで( •̀ω•́ )و✧