2000年代の陽気なアメリカの空気感が特徴的なハッピーコメディ作品ってやっぱり好きだな。テーマがはっきりしているし、ポジティブでひたむきな主人公エルがロースクールで成長してゆく姿は素直に応援したくなる。観終わったあとスカッとするので、色んなイヤな事も吹き飛ばしてくれて、女性エンパワメント映画の代表作のひとつと言ってもいいのでは。
“Dumb Blonde”という蔑称があるくらい、アメリカでは何かと軽視されがちなブロンドヘア。おまけに白人で可愛くてお金持ち、ファッションや美容に念入りな若い女性ときたら、男性だけではなく同性からも偏見を持たれてしまったりする。誰がどんなルックスであろうと、他人から傷つけられるいわれはないのにね。
けれどそれをきちんと自覚し受け止め、逆境を跳ね返し自尊心を持ってしっかり前を向けるエルから学ぶことはたくさんあって、最後のスピーチに本作からのメッセージが凝縮されていたのがとても良かった。
序盤のキャッキャとしたギャルギャルしいパートはちょっとキツイけど、それはそれで彼女がしっかりと自分を持っている証、アイデンティティでもあるんだよなと思うと愛おしく思える。
ロースクールに入ってからも刑事裁判に携わることになってからもエルの信念は一貫してて、とても好感が持てた。
強くてまっすぐで正直である事、何より自分を信じる事がいつか周りを変え、やがて大きな岩をも動かす。
“自信”こそが一番の武器。
自己肯定感って本当に大事だな。
