Blake1757

菊次郎の夏のBlake1757のレビュー・感想・評価

菊次郎の夏(1999年製作の映画)
3.5
久石譲の映画音楽の中で、旋律に関して言えばこの映画のテーマである「Suumer」が最も好きだ。
この「菊次郎の夏」にこの旋律が無ければ、だいぶ違った印象になっていたように思う。
北野武の撮る映像に、見事に寄り添っている。
北野は歩く姿を撮るのが本当にうまい。大人と子ども(設定上は小学3年生)の二人が、縦にまたは横に並んで歩く姿を撮るだけで、映画が成立してしまっている。
ところどころにインサートされる「心象風景(DVDのメイキング中では北野は「写実」に対して「抽象」と呼んでいる)については、正直なところあまり効果的とは思えないのだが(とはいえ麿赤兒はすごかったが)、あれもまた北野の実験の一つなのだろう。
Blake1757

Blake1757