佐藤克巳

若い娘たちの佐藤克巳のレビュー・感想・評価

若い娘たち(1958年製作の映画)
5.0
石坂洋次郎原作、井手俊郎脚本のリメイク作だが、岡本喜八監督がよりドライにテンポアップされた青春映画の傑作に仕上げた。雪村いづみ、山田真二の三人娘コンビに、私のご贔屓水野久美を中心に、下宿先の娘と結ばれる伝説が語られる定番コメディ。髭面の熊桐野洋雄、「竹の子ロック」がイカしたミッキー・カーチス、ラストに飛び入り宝田明の男子学生と、雪村の妹でおきゃんな笹るみ子、結婚先乗りした野口ふみえの下宿先の娘、水野の父上原謙、雪村の母三宅邦子、叔父の加東大介、伯母沢村貞子と演技陣が厚く、学園祭の盛り上がり等隙のない演出は見事だったし映像のフレッシュさが際立つ。なお、日活でもリメイクされたが吉永小百合の「こんにちは20才」は本作には到底及ばない。
佐藤克巳

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