psychedelia

アナコンダのpsychedeliaのレビュー・感想・評価

アナコンダ(1997年製作の映画)
2.0
『ザ・グリード』『ディープ・ブルー』と並んで私の世代には馴染みの深いモンスターパニック映画。
小学生の頃には随分楽しかった記憶があるのだが, 見直してみると丸出だめ男。あとの2作との差を感じる結果になった。
原因としては, 上の2作が状況設定を船内/海中施設内と閉鎖的空間に限定し, そこに否応なく閉じ込められた主人公たちが, 迫り来る危機を回避しながら外部への脱出を図るという模範的なパニック映画の筋書きを有っているのに対し, 本作は主人公たちの側から能動的に舞台となるジャングルの中に入り込み, しかもサスペンスの殆どは彼らのミスによって引き起こされるというアドベンチャー映画的な筋書きが採用されていることに依っている。パニック映画とアドベンチャー映画ではサスペンス・シーンの造り方が違っていてしかるべきだと思う。パニック映画では危機は回避されるべきだが, アドベンチャー映画では乗り越えられるべきものだ。前者は悲劇的だが, 後者は説話的であるはずだ。その混同が本作の違和感を生んでいるのだと私は思う。
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