coro

櫛のcoroのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.8
寝苦しい夜、眠れる森の美女が見る奇妙な夢。モノクロの指先が宙を舞う。爪弾かれた音色はセピアの世界を揺り起こす。現し世から遠く離れ、隠世を彷徨う傀儡は迷路のような梯子を操り(操られ)騙し絵のような森を遊行する。時折この森に木霊する語り部のような声にRoger Watersを感じ、ノスタルジックに浸りながらこの臓器のような森をヒッチハイクしてみた。







ネタバレになるかも

色を持たない現とセピア色の夢。心とはうらはらな現実を嘆いているのか、それとも夢が朝日を浴びてただ単に色づいてきただけのか。そうであってほしいなって思っていると彼女は目覚め櫛を爪弾き始める。すると隠世の森は色を失い、また新しい森が目覚める。

夜の間にこっそりと抜け出し森を駆け巡るアバターは、私の中では"おもちゃのチャチャチャ"
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