くろろ

博士の愛した数式のくろろのレビュー・感想・評価

博士の愛した数式(2005年製作の映画)
2.2
キャストに不満はない。

小説を読んでいたが、だいぶ前なので雰囲気しか覚えてないが誰もがハマリ役だと思う。

冒頭の√先生、吉岡さんの語りが終始穏やかで気持ちがいい。
寺尾聰さん、深津絵里さん、浅丘ルリ子さん、少ない登場人物で構成された美しい空間。

がしかし、博士の記憶が「80分しかもたない」コトが弱いんじゃないかと。
アレじゃ、寝たら忘れると受け取れる。
ココは肝だと思うんだけどなぁ。
他にも、いかにも美しいのですよ!と押し売りをされている気分になる場面が多々あり、終盤には辟易してくるのがキツイ。
母子の会話にせよ、√少年の出来過ぎ加減にしても。
最後の薪能の舞台はもっとスッキリと観せて、その分描写不足な部分に当てて欲しかった。(そもそも原作では義姉はあんなに絡んでこない)

原作はとても良い印象だったので、映画になり付け足した演出が悪い方へ効果したかなと。
説明は大事なんだけども、肝心な所で説明不足。で必要なハズの観た人が考える余白を残して欲しい映画でした。

でも寺尾聰さんと深津絵里さんの美しさは素敵の一言。
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